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人口減少時代の地域活性化を考える - 第77回全国都市問題会議に参加して - 市会議員 鈴木さとし

都市問題を学ぶ鈴木市議
都市問題を学ぶ鈴木市議
8日〜9日、長野市で開催された全国都市問題会議に参加してきました。

この会議は全国市長会等4団体の主催で毎年行われるもので、今年のテーマは「都市の魅力づくりと交流・定住―人口減少時代に立ち向かう連携の地域活性化戦略」。蕨市議会から5人の議員が派遣されました。

初日、登山家の田部井淳子氏が、基調講演を行い、出身地・福島の被災者支援のハイキングや高校生の富士登山支援を通しての交流や実感を披露。また、エベレスト登山で感じた環境問題と環境を守る取り組みなどについても訴えました。

続いて、主報告として開催地長野市の加藤市長が発言。「定住人口の増加」「交流人口の増加」「特色ある地域づくり」などを力点とする「人口減少に挑む長野市声明」の各施策について内容や効果を紹介しました。

さらに、「住んでよし、訪れてよし」の観光地域づくりプラットフォーム(日本版DМО)、地域資源を活かした連携によるまちづくり、外国人の視点での日本文化を活かした事業展開や地域づくりの経験について等の報告が行われました。

それぞれが特徴ある実践的な内容。一方、「地域の人が魅力を実感する」「住みやすい・魅力ある地域づくりに住民が主体的に関わる」ことが、「交流人口」の増加も含めた地域活性化につながるとの共通の視点も示された内容でもありました。

2日目は今回の会議テーマでのパネルディスカッション。自治体の首長、公共交通機関、地域再生プランナー、Jリーグクラブ運営等の立場から、地域活性化等の視点や実践例、地方自治体の役割等についての発言が交わされました。

私見ですが、「人口減少」には、雇用環境や社会保障制度、社会構造の変化等、今日の政治に関わる重大な原因があり、自治体単独の努力・取り組みでは対応しきれない問題です。しかし、「人口減少」を切り口に、都市の魅力や活力を探る今回の内容は、問題に直面する現場での努力や検討過程も紹介された興味深いものでした。全ての提案・見解が蕨の現状に合うものとはいえませんが、重要な視点を学びました。