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社会保障制度の理念に立ち返る - 生活保護問題研修会に参加 - 市会議員 やまわき紀子

吉永純氏の分科会に参加
吉永純氏の分科会に参加
8月26日・27日、生活保護問題対策全国会議の議員研修会が開催され、宮下議員と2人で参加しました。

初日は、映画「隣る人」の上映が行われました。とある児童養護施設での、親と暮らせない子どもたちと保育士、再び子と暮らすことを願う親、その関わりを8年間に渡って撮りつづけたドキュメンタリー。保育士や子どもの愛情の葛藤が見えとても感動しました。

その後4人の講演が行われました。「いま、なぜ下流老人なのか〜広がる高齢者の貧困と対策の必要性」と題して藤田孝典氏が講演。藤田氏は下流老人の特徴を?収入が少ない?十分な貯蓄がない?頼れる人がいない、をあげ、下流化を防ぐノウハウや下流老人を増やさないために「自虐的な貧困感から脱し、ソーシャルアクションを続けることで暮らしにくさは変えられる」と述べました。

2日目は花園大学の吉永純氏の「低所得者への医療保障」分科会に参加しました。全国591施設で実施されている無料低額診療事業の拡充の必要性と、生活保護における医療扶助の課題について講義がありました。

全体会にもどり、埼玉大学の高端正幸氏の「反貧困の財政と地方自治」と題しての講演は、困窮者のみを救済する日本の「残余主義」から、皆のニーズにこたえる北欧の「普遍主義」へと政策転換させる重要性を話しました。また、生活保護基準引き下げ違憲訴訟富山弁護団の西山弁護士が、「生活扶助基準引き下げ問題」を解説。闘っている2人の受給者が生活の実情を話しました。

現在もいくつか生活困窮者の相談に応じている最中でしたので、どのような立場で応えるべきか改めて勉強になりました。また、今後の議会へも新たに提案していけるものもあり参考となりました。