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大雨に備えた防災・減災を考える/県南協・危機管理部会視察報告―市会議員 梶原秀明

県南都市問題協議会(蕨・戸田・川口の市議で構成)の危機管理部会の研修が10月21日に川口のフレンディアであり出席しました。気象予報士の大野治夫氏が、「異常気象と防災」と題して講演しました。
講師が最も強調したのは、議員の立場にあるものは、防災について地域の市民に正しい情報を伝え、いざというときには安全確実な避難を促してほしいということでした。天気予報はいまだ発展途上で、最近20年でコンピューターの計算速度は100万倍にもなったが、天気予報が当たる確率(午後5時発表の翌日予報)は、83%から86%へ3ポイントしか上がっていないと述べ、大雨時に一番信用できる情報は、雨雲レーダー(スマホやネットで容易に閲覧できる)である、議員はこれを見て市民への情報提供に活かすべきと語りました。(筆者は大雨の際にいつもチェックしています。)
最近100年で降雨量合計に変化はないが、雨の降らない日と、1日に100mm以上の雨の降る日が、いずれも増えていること、気温が1度程度上昇していることなどを指摘。今年8月に4つの台風が上陸したのは53年ぶりで、岩手県岩泉町や北海道での河川の氾濫などを解説。まさに異常気象だったと述べました。
気象情報で、警報が出たときには既にどこかで災害が発生している、特別警報が出るときには既に手遅れになっている現実などにもふれ、2年前の広島市の豪雨による土砂災害の原因に言及。1時間に100mmの雨が2時間も続いたことが決定的だったと述べ、大雨になったらどうするか、想定・想像をしながら備えてほしいと訴えました。
台風の上陸地点によっては、台風の東側の雨雲が埼玉県北部に大量の雨を降らせ、荒川を氾濫させる可能性もあるとの講師の指摘を受け、私は、改めて台風の進路に気をつけなければならないと気を引き締めた次第です。