index
戸田市の公共施設の今後について学ぶ
蕨市議会議員 梶原秀明

8月19日に日本共産党戸田市議団の主催で勉強会「戸田市の公共施設についてどう考えるべきか?」がおこなわれ、奈良女子大学の中山徹教授が講演し、多数の戸田市民が参加しました。ゴミ処理や防災・防犯など、蕨市と戸田市は、連携している面が多く、今後の戸田市政は蕨にも影響を与えることから、蕨から私が参加しました。

中山氏は、国が推し進め、全国の自治体が策定した公共施設等総合管理計画の特徴や問題点を述べたあと、戸田市の計画について詳しく話しました。財政分析はおこなってはいないが、と前置きしながら、3つの特徴を指摘。1.複合施設化を目指していること、2.市内5地区での施設の再編を目指していること、3.民間活力の導入を意図し、学校以外の施設の民営化を目指していること、としました。戸田市は、人口がまだ2万人増えると予測しながら、公共施設の面積は減らすとする理由に、今後30年間で公共施設の更新費が138億円不足する(※1)という財源問題をあげています。これに対し講師は、県下一の財政力を持つ戸田市では、施設を減らす必要性は低いだろうこと、大切なことは住民が、生活圏(おおむね小学校区、高齢者福祉では中学校区)ごとに暮らしを支える施設のあり方を考えるべきだと述べました。

主催した戸田市議団の花井伸子団長は、「公共施設の再編を考える会を市民団体とつくり調査・研究をしている。市民とともに研究を深め、戸田市のまちづくりを改善する運動を強めたい」とあいさつしました。

講師の講演後、参加者から多くの質問・意見が出され、講師が詳しく回答。「共産党市議団が、いままで付き合いはないが、公共施設が減ると困るという意見を持つ市民とつながり、要望を拾い上げていくことが重要」と提起しました。

※1…蕨市の同計画では40年間で291億円不足するとしている(長寿命化シミュレーション)。