【9月市議会】新総合事業の実施状況など質疑 - 介護保険決算質疑 - 市議会議員 梶原秀明
7日の本会議で、2016年度(平成28年度)介護保険特別会計決算質疑を行いました。その概要は次のとおりです。
【梶原】3年間の高齢者、要介護者等の推移はどのようであるか。
【健康福祉部長】(表のとおり)今後も高齢者が増えるので、介護認定率も上昇する見込み。
| 平成26年度末 | 平成27年度末 | 平成28年度末 |
高齢者人口 | 16528人 | 16897人 | 17102人 |
要支援1・2認定者数 | 531人 | 583人 | 658人 |
要介護1・2認定者数 | 1045人 | 1133人 | 1150人 |
要介護3・4・5認定者数 | 992人 | 955人 | 996人 |
【梶原】国は社会保障費削減のため、要支援1・2の人を、保険給付から市の事業(新総合事業)へ移行した。蕨市では28年度に移行したが、それでも従来通りのサービスを提供するよう求めてきた。現状はどうか。
【部長】28年度末の3月時点で(新総合事業を受けているのは)訪問介護132人、通所介護242人。新総合事業実施後も、従来の訪問介護と通所介護に相当するサービスを、すべての要支援者が利用可能であり、(国の)制度変更の影響を受けるが、今後も当面は利用可能となる見込み。
【梶原】介護保険の第6期計画(27年度から29年度)で始まった地域包括ケアの進捗はどのようか。
【部長】高齢者が医療や介護が必要になっても地域で暮らし続けられるための取り組みを進めている。認知症地域支援員・生活支援コーディネーターの配置などの支援体制整備、医療・介護連携ネットワーク会議、いきいき百歳体操、オレンジカフェ、地域交流サロンなど、各分野に着手してきた。
【梶原】新総合事業で国が促す緩和型サービスは、質を落とすものである。ボランティア主体型は専門性を持たない人がサービスを提供するもの。これらは、はたして現実的なのか懸念がある。見解はどうか。
【部長】ケアプランの調査やアンケートなどで、高齢者に、通いの場や家事援助のニーズが高いことがわかってきた。地域ケア会議などで、地域資源の課題もわかってくるだろう。緩和型サービスは、既存の事業所とのすみわけ(の課題)もあり、適切な緩和基準ができるのか、ひきつづき研究したい。
◆他に、介護従事者の労働条件の把握を質問しました。
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私は、要支援1・2の訪問介護と通所介護に、緩和側サービスやボランティア型サービスが安易に導入されないよう、現状と課題を質問しました。同時に、介護制度のさらなる改悪を計画している安倍政権に対し、高齢者と介護事業者・国民が結束して「高齢者の尊厳を守れ」の声を突き付けていく必要があります。
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