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【9月市議会・一般質問】高次脳機能障害への支援〜地域での理解を広げ支える取り組みを〜(市議会議員 宮下奈美)

宮下 高次脳機能障害とは、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害や交通事故などで脳に損傷を受けた結果、以前と同じ能力を発揮できなくなったり、人が変わったようになってしまうことがあり、こうした症状で様々な障害を負う状態のこと。当事者やその家族が市役所の窓口に行っても、これは保健センター、これは障害者福祉係と行ったり来たりしてしまう。少しでも当事者と家族の負担を減らしてほしいが、窓口の一本化をどのように考えるか。
健康福祉部長 体制整備等の課題があることから、来所された窓口で希望する手続の丁寧なご案内や円滑な引き継ぎなどにより、利用される方の負担軽減に努めていく。

宮下 窓口の一本化が難しいのであれば、せめて障害者福祉係への保健師の配置を検討してほしい。精神障害者保健福祉手帳の更新が切れると、突然あらゆるサービスが止まってしまうとの話を聞いている。2年更新の際に、更新が切れる前と切れた後で案内などを出してほしいが本市の見解はどうか。
健康福祉部長 近隣市の状況等を調査するとともに、手帳の発行元である埼玉県にも相談していきたい。

宮下 市民や職員、福祉関係者向けの研修や周知のためのイベント、ポスターの貼り出しなどで理解を深めるための啓発を行ってはどうか。
健康福祉部長 相談対応を行う職員については、県主催の研修等の機会を利用して、高次脳機能障害への理解を深め、支援に生かせるよう努めている。また、広く高次脳機能障害を知っていただくことを目的として、ホームページやポスターを活用した啓発にも取り組んでいきたい。

宮下 当事者のご家族からのポスターの提案となるが、「こんな症状はありませんか」というような疑問形にして、「些細なことで怒るようになった」「人が変わったみたい」「先のことを考えずにお金を使ってしまう」などの症状がひょっとしたら私かも、近所のあの人かもと気がつき、高次脳機能障害かもしれないと思って、相談につなげていくことが大事になる。ポスターが水面下に隠れた人たちに手を差し伸べるような役割を果たすことにもつながると思うので、ぜひ検討してほしい。