市民の感覚からかけ離れた幹部公用車の実態
蕨市には購入価額4百万円以上の高級公用車が4台あり(バスや消防車などの特殊車両は除く)、うち3台が幹部用専用車として使われています(表1)。議長車には運転以外には業務を持たない運転手が配置され、その人件費は05年度実績で257万円でした。市長車と教育長車については、運転手は公用車以外の業務も行っているため、公用車だけにかかる人件費等を市は説明していません。しかし、市長公用車が05年度では260日出動した(表2)ことから見て、運転手の人件費は一台あたり数百万円と推定されます。これら公用車3台分の運転手人件費や諸経費は、年間一千数百万円と考えられます。
さらに、05年度の幹部専用公用車の使用実績を調べたところ、市長公用車の燃費はリッターあたり3.4qであることや、260日の使用のうち230日は蕨・戸田市内の移動に使っている実態も明らかになっています。市長専用車は、市長の自宅と市役所を往復するだけの日も多く、片道10分の移動のために、専用運転手が配置されたりということも、経費節減のおり問題でしょう。
狭い蕨市とその周辺の移動のために、695万円もの高級車が使われ、燃費も驚くほど悪く、市長が率先して無駄づかいを実践しているような実態は見過ごせません。このような幹部専用の高級公用車は、狭い蕨市に3台も必要ありません。日本共産党は、高級公用車の削減を求めています。公用車の無駄を追求する日本共産党の論戦のなかで、市は06年4月から公用車の一元管理を始めています。ひきつづき高級公用車問題を追及していきます。
表1 幹部用公用車
種類 メーカー・車種 購入時期 購入価額
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市長車 トヨタ・セルシオ '01年6月 695万円
議長車 トヨタ・セルシオ '02年4月 674万円
教育長車 トヨタ・クラウン '01年4月 430万円
表2 2005年度の使用実績
公用車の種類 稼動日数 うち蕨戸田市内のみ移動の日数 走行距離(km) ガソリン使用量(g) 燃費(km/g)
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市長車 260 230 3851 1126 3.42
議長車 179 (未調査) 3778 822 4.60
教育長車 139 105 3516 699 5.03