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妊婦無料健診の拡大を


妊婦が受けるべき健康審査は妊娠中の母体や胎児の健康確保のために必要です。妊娠初期より23週までは4週間に1回、24週より35週までは2週間に1回、36週以降分娩までは1週間に1回の受診が必要で、これに沿って受診した場合、受診回数は14回程度になります。妊婦健診は医療保険適用外なので、蕨市立病院では、一回の受診に3800円、血液検査などを伴うと1万円程度の費用がかかります。全国的には母親の平均負担額は12万円と言われています。これは大きな負担となっています。中には、妊娠とわかっていても受診料が高いので妊娠5ヶ月になるまで病院に行かなかったという話しもあり、経済的な理由で健診を控えてしまう妊婦さんもいます。また、奈良県でも妊婦さんが救急車でたらいまわしにされ死産してしまったというニュースもありました。この方は、かかりつけの医者をもたずに陣痛がきて救急車を呼んだということで、いま、一度も健診を受けずに「とびこみ出産」をする方も増えてきているようです。これも経済的負担が大きくなっていることが一因になっているといわれています。
こうした中、厚生労働省は、今年1月に現在は2回にとどまっている妊婦への健診回数について、公費負担は14回程度が望ましい、財政難でも5回程度が原則であるとの通知をしました。
こうした通達に基づいて全国的に14回分無料化する自治体も増えてきています。埼玉県では初めてときがわ町で、10月から5回分補助する補正予算を盛り込みました。
ぜひ蕨市でも少子化対策として妊婦無料健診の拡大を望む声は大きくなっています。9月議会での山脇紀子議員の一般質問に対して、「無料健診回数の拡大の必要性は十分認識している。検討していく」との答弁がありました。現在は県内全ての自治体で拡充を検討しているということです。ぜひ一日でも早く最低5回までは助成を拡大していけるように引き続き求めていきます。