index
平和と民主主義を地方自治から切り開く - さいたま住民大学に参加 - 市会議員 やまわき紀子

講演する池上氏
講演する池上氏
23日、埼玉自治体問題研究所主催のさいたま住民大学・地方自治フォーラム県民公開講座がさいたま市で開催され、参加してきました。

第1講は「大地に立つ主権者として生きる〜憲法制定70年〜地方自治がひらく平和と民主主義」と題し、池上洋通氏(多摩住民自治研究所所長)が講演。池上氏は、はじめに「安保法制」が動き出し、空前の規模の防衛予算が組まれ、夏の選挙が、まさに改憲に直結するかもしれない情勢。しかし、憲法制定70年、18歳選挙権実現の年だからこそ、さいたま市の「九条俳句問題」にも示されたような統制社会を拒否し、平和と民主主義を地方自治から切り開く展望をと話しました。

18歳選挙権も学校教育法にはすでに書かれているのだから、当たり前のものとせずに、いきいきと語らなければいけないとして、憲法や子どもの権利条約の中の、こどもの権利を学びました。また、安保法制とは何か、自民党改憲案から見える自由と地方自治の破壊の中身をくわしく紹介。最後に、「沖縄と共同連帯し、アジアと世界を視野に入れること。憲法を守るのではなく、本気になって憲法を実現するためにたたかおう」と訴えました。

第2講は、「自治体の元気をつくる地方議会へ〜自治体議会の役割と議会改革のすすめ」と題し、山梨学院大学大学院社会科学研究科長の江藤俊昭氏が講演しました。

江藤氏は多くの自治体の議会基本条例の制定や、議会改革に携わっている経験から、地方政治の重要性の認識と、地域経営に責任を持つ議会の役割を強調。議会には驚くべき権限が与えられていることの自覚と、議員間討議を活発にし、調査研究や住民との意見交換を行い独善性(思い込み)を排除することが議会改革の起点となると話しました。「住民に開かれ住民参加を促進し、首長とも切磋琢磨し、議会の存在意義である議員同士の討議と議決を重視する議会を」と語りました。

これから蕨市議会でも行われる予定の議会報告会については、他市の例からみてもどこも少ない参加者に悩みがあるとのことで、江藤氏は、決まったことの報告では行政報告会と変わらず興味はわかないのでどのような議論をしたのか、また「井戸端会議」「どんたく」など名称にも工夫が必要であると話されました。