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外国人と「ともに生きる」社会を考える - 下蕨公民館で講演会

21日、下蕨公民館で多文化共生事業として講演会「『ともに生きる』日本に暮らす外国人を支援して」が開催されました。講師は、長年日本語教室の活動に携わり、非営利活動法人ふじみの国際交流センターで活動し、自治体国際化協会多文化共生アドバイザーを務める石井ナナヱ氏。

石井氏は、はじめに「自立の支援」と自分たちの活動を紹介。続けて、全国的に日本で暮らす外国人が増加し、埼玉県では特に蕨市など県南地域に集中していること、その7割が定住者など長期滞在者であることなどの実態を示し、「『ずっと住む人たち』に生活し働き納税してもらうことが大切。そのために市民として、行政としてどんな支援ができるのか」と主題について述べました。

続けて、生活相談や就労支援、日本語指導などの活動を通して見えてきた在住外国人の状況を紹介。担当省庁がない、日本語の読み書きができない人が多い、日本人との国際離婚の増大、外国人同士の結婚とDVの増加、日本語習得や職業訓練・就労支援・相談などの場所がない、日本語がわからず職業選択の幅が狭い、地域の関係が希薄で日本人の知人友人が少ない、市役所窓口など気軽な相談窓口がないなどの状況が述べられました。特に子どもたちの中には、自己嫌悪と不安が広がる、日本語の授業についていけないなど深刻な問題が生じ、緊急の対応が必要と強調しました。

最後に石井氏は、支援を受けた外国人がスタッフとして活動に参加し地域での国際交流を広げている実践について紹介。「ともに学び、ともに育つ好循環」をつくることの大切さと、その上でのボランティア活動の重要性を強調しました。

この講演会には、日本共産党市議団から、鈴木議員、宮下議員が参加しました。