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今こそ核兵器の廃絶を
原水爆禁止大会・広島に参加

4日、被爆者から世界に訴える「核兵器廃絶国際署名」
4日、被爆者から世界に訴える「核兵器廃絶国際署名」
原水爆禁止2016年世界大会は、8月2・3日の国際会議に続き、4〜6日に広島で、8・9日には長崎で開催されました。

世界大会・広島(会場・県立総合体育館グリーンアリーナ)では、4日の開会総会には4500人、6日の閉会総会には5500人が参加。また、この大会に原水爆禁止埼玉県協議会から156人、蕨原水協からは宮下奈美議員(日本共産党)、黒坂康子さん(新婦人)の2人が参加しました。

6日、広島は米国が原爆を投下した日から71年を迎えました。広島市の平和記念公園では市主催の平和記念式典が開かれ、原爆投下時刻の8時15分に原爆死没者を追悼し、黙とうしました。広島で被爆し、この1年に死亡が確認された原爆死没者は551人となり、合わせて30万3195人となりました。

4日の開会総会は、主催者報告を行い、来賓では広島被爆者、日本被団協代表委員、岩佐幹三さん、弁護士、市民連合・ママの会、長尾詩子さんのあいさつがありました。海外代表や国内各地からの活動報告がされ、松井広島市長のメーッセージも紹介されました。

5日はフォーラムと分科会が開催され、蕨の代表団はそれぞれが事前に申し込んだ分科会に参加しました。

6日の閉会総会はキム・ウォンス国連軍縮問題担当上級代表やメキシコ政府代表があいさつし、内外の参加者が「生きているうちに何としても核兵器のない世界を」という被爆者の願いにこたえ、「ヒバクシャ国際署名」に大きく取り組んでいく決意を固めました。そして被爆者の松本秀子さん(86歳)は、15歳の時に爆心地から3キロメートル離れた高等女学校で被爆し、家族6人の命が一瞬にして奪われた原爆の悲惨さを語りました。「原爆資料館に展示されている物言わぬ衣の声を聞きに世界中の人が集うこの場所から核兵器廃絶、真の平和の実現をみなさんと一緒に唱えていきたいと思います」と話し、会場は大きな拍手で包まれました。

続いて文化企画では「歌で平和の種まきを」と、被爆2世のアーティスト・佐々木祐滋さんが登壇。佐々木さんは原爆による白血病で12歳で亡くなった佐々木禎子さんの甥で、「歌で忘れてはいけない大切なものを伝える活動をしています」と語り、自作の「イノリ」を熱唱しました。

佐々木さんとともに登壇した被爆3世のメディスさんは「音楽で平和の種まきを」と、被爆の語り部だった沼田鈴子さんに伝えられた言葉を紹介し、「平和の祈り、命の大切さを曲に託します」と訴えました。最後に2人で「イノリ」新バージョンを歌い、参加者は聞きいっていました。

そして海外や各地からの活動報告では、「日本の草の根の決意」として北海道、福島、東京、京都の参加者が横断幕や「ヒバクシャ国際署名 私たちが集めます」のカードを掲げて登壇。国連軍縮問題担当の代表のキム・ウォンスさんは「核兵器が二度と使用されないことの唯一の絶対的な保障は核兵器を全面的に廃絶することです。この目標を達成するため、みなさん全員の力に期待しています」と激励しました。