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社会保障の会が講演会を開催

講演する川嶋氏
講演する川嶋氏
 社会保障をよくする蕨の会(坂田良介会長)は11月19日に学習講演会を開催。「国が目論む介護・医療の改悪」と題して埼玉県社会保障推進協議会の川嶋芳男事務局長が講演し、56人が参加しました。
 講師は、埼玉民医連の生活保護実態調査などをひき、多くの国民が相談相手もなく孤立していること、そうした弱者を追いつめる政治が続いていることを厳しく告発し、保険主義ではない、本当の社会保障を確立するために運動の強化を訴えました。(注:保険主義とは、保険料に見合うだけのサービスを給付する、滞納者は容赦なく切り捨てる、米国の民間保険会社がおこなっているような保険制度)。
 講師は厚生労働省の審議会を傍聴した経験も報告。財務省の審議会と財界の意向を受けた改悪案を、厚労省の役人が審議委員に説明するありさまで、諸改悪を12月末に取りまとめ、来年4月に法案を出そうとしている。審議委員の中には庶民の立場で発言する人がいるので、そうした人々を支え、審議会の段階で、反対の世論を大いに盛り上げたい、と表明しました。
 講師の説明を受けての意見交換は、予定を20分オーバーするほど議論がわき、市内で介護事業を営む経営者から、利用者の実態や事業者としての思いなど、詳しい報告もありました。
 参加者からは、「知らないことばかりのことで勉強になった」「事業者からの話は参考になった」などの感想が寄せられました。
 閉会後に「蕨市内の特別養護老人ホームには市外の人は入れないのか」との質問が出されました。市内3つの特養ホームは、地域密着事業ではない(県の認可)ので、市外の人も申し込みでき、実際に市外の人が4割程度入所しています。