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環境福祉経済常任委員会視察報告(市議会議員 やまわき紀子・宮下奈美)

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11月7日・8日、環境福祉経済常任委員会は行政視察を行い、福島県福島市と山形県米沢市を訪れました。
 
福島市では「特色ある幼児教育保育プロジェクトについて」説明をうけました。
 私立幼稚園や認定こども園、小規模保育室全78施設に対して、特色ある幼児教育・保育プロジェクト事業を実施しています。こどもたちの創造性や感性を育むため個性豊かで魅力ある取り組みを実施している私立幼稚園・保育施設を支援・紹介する事業です。
 「共生社会を目指す教育・保育」では音とリズム、花と自然の力、フルーツ保育や、大学との連携で820冊の図書館を整備。「自然環境を生かした教育・保育」では畑で米づくり、砂場や木のぼりで足育を実施し五感を刺激し、豊かな個性を育てる保育。「心身の健康増進及び身体機能向上を目指す教育・保育」ではサッカースタジアムを意識した園舎を整備し、乳幼児から芝生でボール遊びからはじまりサッカーチームとして遠征にいくなどサッカーを保育に取り入れる活動や、食育できのこづくりや田んぼづくりを日々の保育にとりいれていました。「芸術・文化・伝統に関する教育・保育」では、アートや作品づくりにとりくむ園や、和太鼓を保育にとりくみ地域のおまつりなどでも演奏。「ICTの活用、地域との連携事業などその他特色ある教育・保育」では老人ホームに出向きふれあい交流や、リモートを活用して保育園同志の交流にとりくんだり、毎日保育の様子を帰りに保護者がスライドショーで見慣れるICT保育など、多種多様な保育実践事例が紹介されました。

 1年から3年目は事業費の2分の1(上限120万円)補助し、4年目以降は事業継続に必要な経費の2分の1(上限30万)補助を行い、最長5年間補助を実施しています。初年度は11施設が採用。4年目の令和5年度は12施設が事業を実施しています。毎年、プロジェクトの募集、選定委員会で選定、報告会の実施・広報などにとりくまれていました。どの事業も大変魅力的なプロジェクトであると感心しました。

 2日目は米沢市を訪れました。米沢市は市域面積約548㎢に、人口約7万8千人の都市。「米沢市立病院の建替え整備等について」視察しました。

 米沢市立病院は建築後58年、病棟は39年が経過し、老朽化や医師不足などが進む中、救急医療の維持が非常に厳しい状況に置かれていました。将来をみすえた地域医療の確立をいう観点から米沢市立病院が新病院を敷地内の隣に建設するのと同時期に、別の医療法人が経営していた三友堂病院も同じ敷地に移転させ新病院を建設しました。11月1日に開院したばかりの新市立病院を視察することができました。

 地下1階、地上8階建てで市立病院は延べ床面積233000平方メートル、三友堂病院は14800平方メートル、その他にアメニティセンターやエネルギーセンターを備えます。市立病院は救急医療をふくめた急性期医療を担い、三友堂病院は回復期医療を担うという医療連携が進めれています。米沢平日夜間・休日診療所も院内に整備。市立病院では、365日24時間救急体制を整備し、診療科は31科、常勤医師46名体制、399床から263床に変更。事業費108億円となっています。

 三友堂病院は事業費60億円305床から299床に変更。回復期リハビリや緩和ケア、地域包括ケア40床、訪問看護ステーションや、人間ドックや健診機能も設置。市立病院で急性期を受け入れ、安定後、廊下でつながっている三友堂病院にベットのまま転院できるという医療連携システムが構築されていました。

 今後の当市の市立病院の建替え事業の参考にすることができました。