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全国都市問題会議にて学ぶ

会場となった鹿児島市民 文化ホールにて
会場となった鹿児島市民 文化ホールにて
10月6・7日、全国市長会が主催の第73回全国都市問題会議が鹿児島市で開催され、全国から首長や議員2千人が集まりました。蕨市からは他会派の4人の議員と一緒に参加しました。
 1日目の特別講演は「3・11からの復興と安全なまちづくり」と題して大西隆・東京大学教授が講演しました。大西氏は、東日本大震災復興構想会議の委員となり、今後巨大災害が発生する可能性は常にあるとして対処には「防災から減災」の考え方をもって当たるべきだと報告しました。海岸付近の部落の津波被害状況を映像で見せるとともに東北から学ぶべきことを各国へも伝えていく日本の役割を強調しました。
 基調講演は「九州新幹線とまちづくり」と題して唐池恒二・JR九州社長が登場し、自らのアイデアで登場させたユニークな7つの観光列車を紹介。都市の魅力3要素は、安全・安心、歩く楽しさ、食とお土産。そして、まちづくりには「気」が大事として、スピードとキレのある動き、明るく元気な声、スキを見せない緊張感、向上しよう成長しようというどん欲さという4つの方法を示しました。
 一般報告では「地域資源の観光資源化を成功に導く価値創造アプローチ」と題して、佐藤真一・じゃらん研究員と、「上田市の魅力づくりと地域活性化」と題して母袋創一・上田市長が報告。母袋市長は民・官一体となって「真田幸村公」を上田市のブランドにしようと会場に武将を登場させ、まさに「決死の覚悟」で魅力づくりに取り組んでいる様子が伺えました。
 2日目は都市の魅力と交流戦略をテーマに5人のパネリストを迎えてパネルディスカッションが行われました。この中では、地域資源を活用した産品を生み出すと同時に地域問題を解決し、その過程において雇用や所得が創出され、生活の質を豊かにする仕組み。地域内での相互扶助が強くみられ、地域外との交流を積極的に行いながら、地域の魅力を共有、発信していくための手段として「地域ビジネス」というキーワードが強く印象に残りました。
 都市問題会議に参加して、様々な都市が魅力の創出、生き残りをかけて取り組んでいることを学びました。また、主報告で森博幸・鹿児島市長が述べられた「地域特性を生かした魅力づくり」の取り組みを、現地で移動する際に街並を見て実際に感じることができたこともとてもよい体験となりました。