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自民党政治が崩れるもとで、住民が輝く自治体をつくろう - 自治体学校(1日目)(7月22日)

シンポジウムで発言する3人の識者=7月22日、青葉の森公園芸術文化ホール(千葉市)
シンポジウムで発言する3人の識者=7月22日、青葉の森公園芸術文化ホール(千葉市)
千葉市内で開かれた自治体学校に7月22日・23日に出席しました。1日目、22日のメインは「住民参加で輝く自治体を」とのシンポジウムで、岡田知弘氏(京都大学大学院教授)、渡辺治氏(一橋大学名誉教授)、中山徹氏(奈良女子大学大学院教授)の各氏が話しました。

渡辺氏は、都議選の結果の特徴と今後の展望について述べ、都民ファーストが野党の一部を取り込み国政に進出すると、市民共闘が分断される恐れがあると懸念も表明。安倍政権が、次の総選挙で議席を減らす前に改憲しようと(今秋に改憲案を国会に提示、来夏に改憲発議を狙う)しているとき、私たちは改憲を阻止する共同を急いで広げる必要がある。宗教者や自民党元幹部までそのための共同を広げられると述べました。

中山氏は、大阪でいまだに一定の支持を得る維新政治の現状と問題点を解説しました。大阪都構想で大阪市を解体する住民投票に維新が負けて、「1回限り」と言っていた構想を再び持ち出していることを「勝つまでじゃんけん」と批判。大阪都構想とは、大阪市の財源を大阪府(都)に吸い上げ、大規模開発に集中投入する。そのため、地下鉄、市バス、保育所、幼稚園、水道など、なんでも民営化し、市民向け予算を削減する道だと告発しました。民主主義の分野では、職員組合など労働組合を攻撃すること、徹底した競争型教育を推進する特徴があると指摘。こうした開発型行政は大阪以外の地方でも一部の自治体で行われている。人口が減るから大変だと住民を萎縮させ、新たな開発計画を進めるが、結局市民向け施策が後退し、開発計画も失敗し、さらに人口が減る、悪循環に落ち込まざるをえないと警告しました。

コーディネーターを務めた岡田氏は、加計学園問題につながる国家戦略特区構想は2014年に始まったと振り返ります。特区は今治市のような地方でのこととのイメージがあるが、認定事業数242のうち東京圏が80だと、虎の門再開発や豊島区の混合介護など、首都圏での例も示しました。そして、特区は、公共の分野に民間資本が進出し、議会の関与も市民への情報公開も不要にするもので、憲法や地方自治法に反する制度だと厳しく批判しました。

私は、3人の識者の力強い講演に力をもらいました。蕨では人口の微増が続いていますが、開発型自治体ではなく、中山氏の言う「市民共同自治体」として、地域資源・文化などを生かした開発、市民と行政の共同、福祉を優先し福祉を中心に雇用を確保することを、行政施策として取り組む重要性を改めて確認しました。最近、介護施設の若手従業員が退職するとの意見を、施設利用者からいただきましたが、介護・福祉労働者の賃金の大幅引き上げと、それが利用料にはね返らないよう、国が一定の補助金を出すことなど、政治の責任を果たさせることが急務です。