蕨市議会臨時会で 住民投票条例の廃止を審議 田中市長の出処進退を質疑

 住民投票条例の廃止を議題とする蕨市議会臨時会が、8月12日に開催されました。
 冒頭、田中市長から、3市合併協議会を廃止することになった経緯について報告がされました。続いて、「蕨市が川口市及び鳩ヶ谷市と合併することの是非に関する住民投票条例を廃止する条例」の提案理由として、「住民投票をする意味がなくなったので、住民投票条例を廃止し、住民投票を中止する」との説明がされました。
 休憩後質疑に入り、日本共産党の志村茂団長が、市民ネット21、社会民主党、民主クラブ、日本共産党蕨市議団の4会派11名の議員を代表して質疑を行いました。(主な質疑、答弁は別掲)。採決では討論がなく、社民党の小林正議員が反対しましたが、他の会派は日本共産党を含めて賛成し、可決されました。

臨時市議会 住民投票条例廃止について志村茂議員が質疑

【質】住民投票をもっと早く実施していれば、市民の意向を確認できた。市長は責任を感じているか。
【市長】川口市のために住民投票の意味がなくなったので、結果的にご迷惑をかけたお詫びはしたいが、私の責任ではない。
【質】@川口市議会では、対等合併についても市民から強い批判が出されているとの説明がされている。対等合併と言い続けてきたことに無理があったと思うが市長の見解はどうか。
A川口の市長と市議会は、合併協議の最終局面で民意の尊重を重視したが、蕨市においては最後まで民意を尊重しようとしなかった。蕨市も反省すべき点は多いと思うが、市長はどう感じているか。
【市長】@合併協議会は当初から対等合併をうたって進めてきた。川口がどう思うかは知りませんが、対等合併を目指した合併協議かであると思っている。
A川口市は5万人規模の意識調査をやるとなっていたが、やっていない。武南市ではだめだというのは、川口市民の総意とは言えない。
【質】合併できなかったことで田中市長の最大の公約は実効できなかった。市民の意向調査をしないまま、たくさんのお金と職員の労力を費やした市長の責任は重い。自らの出処進退をどのように考えているか。
【市長】先ほどの報告「将来を見据えて、行財政改革のこれまで以上の徹底と市民サービスの向上を目指した蕨市の将来改革構想を早急に確率していきたい」で述べたように、合併はできなくなったので、蕨市のままで将来を見据えた改革構想を作り、市民の理解を得たい。